「築30年の中古に10年住んで売却」の構想

「築30年の中古に10年住んで売却」の構想

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

新築マンションが品薄の現在、新築にこだわって探しても、購入までは骨が折れそうです。

しかし、流通在庫の多い中古なら簡単に見つかるかというと、それも結構なエネルギーを要し、簡単ではありません。

優良な中古は新築並みに高く、再度新築に目を向けると昨今は相場の2割高、3割高は当たり前、5割高も出て来る始末です。

その中でも幾分は安いと気付く物件に辿り着き、見学に行ってみると、立地がどうも気に入らない。そこで、再び立地の良い物件を検討するが、今度は面積や階の妥協を迫られるのです。

決心がつかずに見送り、中古と新築を行ったり来たりしながら、マンション探しに漂流する状態を続けることになってしまった人は少なくありません。

昨年11月10日のブログで「中古に真剣に目を向けるときかもしれない」と書きましたが、今日はマンション探しの旅を終わらせる方法のひとつを提唱しようと思います。

タイトルからご想像いただけるように、古くて安い中古(ただし1981年の新耐震基準に準拠の物件)の選択についてお話しします。


●マンション探しは大胆な割り切りが必要なときかもしれない

中古マンションに抵抗があり、候補に入れても築浅の物件、大体10年以内を狙う人が多いのですが、これまでそうして来た人は、思い切って築20年以上30年くらいまでの物件に目を転じてはいかがでしょうか?

築浅の物件は人気が高く、売り出されるとたちまち買い手が付いてしまう傾向が強いのです。依頼していた仲介業者から物件紹介が入ったら即日見に行くくらいのフットワークが必要な場合も少なくありません。

しかし、仕事を持っていれば見学に行けるのは早くて週末です。そうそう早くは動けないときも少なくないはずです。

貰った資料から見学希望を出しても、実際に行ってみると想像と違っていたり、日当たりが悪かったりと落胆してしまうことも多いので、それを何度も何度も繰り返して疲労感だけが残るというのが実態です。

新築のように何か月も前に予告広告が開始され、販売開始までに数か月の余裕があるなどということはありません。

そんな中、築年数の古い物件は、例外もありますが比較的ゆっくり検討する時間が持てそうです。

古い物件は見栄えが悪く、新築のモデルルームを見たときの高揚感を味わうことはないでしょう。 買いたいという気分が湧いて来ない場合も少なくないはずです。 しかし、最初から期待をしないので、ある意味で冷静に値踏みすることが可能です。

しかも、築年数が古いほど価格は安く、リフォーム費用を計算に入れても予算に余裕を持てる場合が少なくないはずです。

外観や共用部分の古臭さは覚悟し、購入住戸の中をどのように手直しすれば快適なマイホームになるかを想像しながら見学するのです。


長くて何年そこに住むかを計画してみよう

古くて安い中古マンションの一番の不安は、買ってからあと何年住めるのだろうか、といったことです。築30年のものを購入して20年住めば、そのマンションは築50年になります。

築50年のマンションってどうなっているのでしょうか。現在、築50年に達したマンションは少なく、購入したマンションが築50年になった時どのようになっているか想像ができないはずです。

考えられるケースとしては、①見映えの悪さなど、ある程度我慢すれば快適に暮らすこともでる、②かなりボロボロで快適に過ごせる状態ではないが、建て替えるに建て替えられず、半分廃墟状態という感じでしょうか。

前者は、管理状態が良く、周期的な大規模修繕も実施して来たので、故障も不具合も少なく何とか住んでいられる状態を期待するものです。

後者は、修繕積立金が足りなく、臨時徴収や銀行借り入れなどの調達も管理組合の合意ができず、結局は適時適切な修繕ができないために劣化に任せる状態となり、逃げ出す居住者も増えて空室の多い、廃墟寸前の状態をイメージさせるものです。

前者なら結構ですが、選択する物件は後者のようになるかもしれないと割り切ることが必要です。なぜなら、前者のような期待が持てる物件は、かなり程度の良い中古物件で、購入時の20~30年時点で、それが感じられる物件だからです。

筆者が提案するのは、思い切って、賃貸マンションに住むよりメリットがあるという計算の元に、あまり程度が良いとは言えない中古を購入することです。

とにかく安いマンションを購入して、10年以上住めば元がとれる位の感覚で、「賃貸に住み続けたよりは得した」と思えるような買い物をすることです。

理想は20年以内のローンを組むことです。当然のことながら、借入額は少なく抑えます。そのマンションを、もし借りたら家賃がいくらか調べましょう。そして、その家賃並みのローンを組むのです。

ちなみに、インターネットで検索してみると、新宿まで30分圏内のある駅から徒歩10分。築30年の65㎡3LDKという売り物件が3100万円とあります。これを頭金300万円、住宅ローン2800万円で購入するとします。

20年ローンを組むと、毎月の返済は1.5%の金利で135,000円ほどです。

この物件を仮に賃借するとしたら、賃料は古いので安く、上記返済額とほぼ同じです。

このような物件に20年住んだのちに売却したら、たとえ1000万円にしかならなくても、何も残らない賃貸マンションより得になるわけです。

いかがでしょうか? リフォーム費用を別途見積るとしても、これなら予算も減らすことは可能なのではないでしょうか? 手持ち金をあまり使わずに、かつ毎月の返済額も抑えた買い物になるはずだと思います。


得なのは、それだけではありません。住んでいる間、持家なりの精神的なメリットはたくさんあるはずです。


●築50年マンションの売却は可能か?

さて、20年後に売却すると書きましたが、築40年か50年を経たマンションは売れるのでしょうか? その疑問に対する答えを見つけるのは、さほど難しくないはずです。

今でも、築50年はともかく、40年の中古取引は多くはないものの成立しています。つまり値はついているのです。

地方都市やリゾート地では500万円もしない格安事例も多いですが、首都圏の東京通勤圏なら1000万円以上はします。

上記の物件の場合は築50年に達しているわけですが、頭金300万円とリフォーム代を仮に500万円かけたとして、計800万円の回収は可能でしょう。

20年後の中古相場が今と同じとは思えない(上昇している)ので、うまく行けば買い値の3100万円、最悪でも2000万円で買い手を見つけることができるはずです。

20年住み続けず、10年で売却することも可能です。

上記の例で、10年後のローン残高は約1500万円です。物件は築40年になっていますが、3000万円で売却できたとするなら、手取りは1500万円です。初期費用の800万円が2倍弱になって戻って来たことになります。

2300万円に値下がりしても、1500万円のローン残債を清算して800万円を手元に残すことが可能です。10年住んで元が取れる計算ですね。

(上記試算は、すべて仲介手数料込みと読み替えて下さい)

***************

今日の話は大胆な戦略転換についてでした。 築30年の中古なんて、とても考えられないと感じた読者も多いことでしょう。 新築のモデルルームばかり見学して来た人なら、特に大きな抵抗があるものと思います。

だから転換なのです。発想の転換は、ときに大きな成功をもたらすものです。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩みにお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報」や「マンションWEB講座」など、お役立ち情報も多数掲載されています。※最新版は、2015年3月29日にアップしています。

★好評「マンション無料評価サービス」のお申込みはこちらから➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔http://mituikenta.web.fc2.com

💛溢れる情報で混乱を来たしそうなとき、物件の価値を筆者の冷徹で公平・客観的な観点からの評価コメントをお読みいただいた結果、「頭の中が整理できた、先入観や固定観念、誤解などが氷解した、悩みがすっきりした、前に進めそうだ等のお声」をたくさん頂いています。

テーマ : 住宅・不動産
ジャンル : ライフ

売れ残り物件に価値はあるか?

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

3.11震災後の一時期を除き、最近3年余の新築マンション販売は、首都圏とりわけ東京都区部は好調が持続しています。

しかし、絶好調というほどでもなく、「品薄感」が強いために何とか売れているだけという見方もできるのです。 物件個々に見ていると、過熱感のある人気物件も度々登場していますが、反対に竣工時点で売れ残ってしまった物件も少なくありません。

今、注意しなければならないのは「物件がないから仕方ない」と、気に入らない部分が少なくない物件で妥協することです。

パーフェクトな物件はなく、話題になった人気マンションですら欠点はあるもので、妥協はマンション選びにつきものですが、どこをどう妥協するかは市場に物件が少ないだけに悩ましい問題です。

そんな現況では、建物が竣工し一部に入居者がいるマンションを検討することも多いはずです。 そこで、今日は「売れ残りマンション」について考えてみました。


●何をもって売れ残りとするか

そもそも売れ残りマンションとは、どのような状態にあるものを指すのでしょうか?

新築マンションの販売は、工事中に始めます。そして工事が完成するまでに販売を完了させます。例外的に建物が竣工してから販売を開始する例もありますが、ほとんどのケースは「竣工完売」、ここを目指します。

マンション業界の共通認識としては、建物竣工時点で未販売であれば、その住戸は「売れ残り」というレッテルを貼ることになるのです。

ご承知のように、マンション工事は超高層マンションのように何十か月もかかるものもありますが、中低層マンションでは1年以内に完成します。この期間を利用して竣工までに完売させたいと目論むのは、もちろん理由があります。次のようなものです。

建物が完成すれば工事会社(ゼネコン)から品物の引き渡しと交換に代金の支払いを求められます。契約時と中間時に支払い済みの分を除く残代金は、数億円、大規模マンションになると10億円以上になります。

この支払資金は、マンションの販売代金を充当するのが普通です。

しかし、販売が完了していないと、購入者からの受け取る代金だけでは足りず、不足分は預金を崩すか銀行から借り入れることが必要になります。これは企業にとって好ましいことではありません。

資金の問題が一番ですが、そのほかにも竣工完売を目指す理由がいくつかあります。

ひとつは、管理費の問題です。半分が売れ、半分の居住が始まったときでも、管理費は半分ではなく全戸分が必要だからです。

半分しか入居していないからエレベーターも半日しか動かさないとか、共用部分の照明も半分は消しておく、管理人はまだいませんなどという事態を発生させるわけには行きません。

そこで、未販売住戸分の管理費を売主は負担します。金額は僅かかもしれませんが、数が多かったり、長く続いたりすれば馬鹿にはなりません。

二つ目は、商品管理の問題です。建物が完成すれば、工事中と異なり外部に設けたモデルルームを見せるだけでは済まず、実際に買いたい住戸を案内する必要が出て来ます。

普通は、完成後の空き部屋に家具調度品を持ち込んでモデルルームを設定しますが、見学にやって来た人の大半は別の部屋を検討することになるわけですから、どうしても候補となる住戸を、しかも複数の住戸を案内することになります。

そうなると、何度も複数の人の出入りが繰り返されます。結果的に、品物が傷つき汚れが付くことになりかねません。品物が誰とも知らぬ大勢の人の手垢に塗れてしまうわけです。

一般消費財もパッケージに収まっていない品物、例えば衣類などでは似たようなことがあるわけですが、明らかな汚れや傷がつけば売り物にはなりません。

マンションの場合は、傷や汚れ、色褪せなどは、軽微であればそのまま売り物ですが、その代わり価格を下げることも必要になります。

日当たりの良い位置に和室があれば、畳が灼けてしまいますから、その養生にも気遣います。

竣工後何か月も経っていたら、傷も汚れもなかったとしても、新品でなく新古品のように感じるのが買い手心理です。つまり、価値が下落したと感じるのです。としたら、当然ディスカウントがあるものと考えますし、売主がそこに触れなくても要求をしたくなるはずです。

人が住まない家は傷みやすいと昔から言われて来ましたが、通風を切らさず、カーテンなどで遮光も行い、時間が経てば埃をはらう程度の掃除も必要になることでしょう。

また、案内のたびに、マンションの居住者でない者が何度もエレベーターに乗って上下移動や平行移動してマンション内をぞろぞろと歩くことになります。

売買契約の際に、購入者から予め了解を頂いている事柄ではあるのですが、好ましいことではありません。建物竣工後の販売活動は、先行入居者に気遣うことが多いのです。

このような理由で、マンション販売は「竣工完売」が業界常識となっているのです。


●新築マンション売れ残りの原因

竣工までに売れるマンションと中々売れないマンションの差はどこにあるのでしょうか?それについて述べましょう。


<立地条件が悪い>

典型的な例は、駅から遠い・環境が悪いなど「立地条件」が良くないケースです。

駅に近くて便利、バスが頻繁に走っているから便利、どちらがいいか言うまでもありませんね。

後者のケースは、例え5分に1本の割合でバスが発着しているような場所でも嫌う人が多いので、中々売れないものです。

環境については説明の必要がありませんね。高速道路沿い、新幹線の線路沿い、工場が隣接しているか工場地帯の面影が残っている、公園がない、小学校が途轍もなく遠いといったような問題物件は少なくありません。売れ残り物件でよく見られる例です。


<郊外都市の物件>

人口の多い首都圏でも、郊外都市のマンションはしばしば売れ残りが発生します。

人口が多いと断ったのも、郊外のマンションの需要は意外に少ないことを伝えたかったからです。

毎年、毎年あらたにマンション需要は発生しますが、数には限度があります。結婚や子供の誕生、あるいは進学などを機にマンション購入を考える家庭は、人口(世帯数)に対し、波はあるものの、毎年一定割合で発生して来ます。これが需要というものです。

社宅が会社の都合で取り壊しと決まったので、それを機に賃貸ではなく分譲を買おうと考える人もいたり、地方都市から東京に転勤が決まったので通勤圏でマンション購入を考える人も現れたりします。

需要ボリュームは、年間どのくらいあるかというと、新築マンションに限ると世帯数の0.5%くらいなのです。首都圏1000万世帯の合計では50,000のボリュームですが、そのうち、都心、準都心、郊外と区分すると、郊外へ行けば行くほど少なくなります。

郊外に住み郊外で働く人も大勢いることは確かですが、圧倒的に東京都心へ勤務する人が多いことに加え、郊外では比較的安価に一戸建てが手に入るので、マンション需要はさらに絞られてしまうのです。

需要が少なければ供給量によってはバランスしなくなり、売れ残りが発生しやすくなります。

尚、地方都市にも当てはまるのがこの項目です。


<価格が高過ぎる>

郊外都市でマンション販売が苦戦し、しばしば売れ残るのは価格の問題にあります。「そこまで出すなら一戸建てが買えるよね」という購入者心理です。これが常に壁となって立ちはだかるのです。

一戸建てと違い、駅の近くに建設されることが多いマンションですが、郊外都市の居住者、もしくは郊外に住みたい買い手は、その近くに職場があって車で通勤していたりもするので、駅前マンションでなくても構わないと考えるため、いくら駅前と言っても高ければ敬遠するわけです。

地方では一戸建てとの競争が必須なので、価格政策を誤ると大量に売れ残ってしまうのです。

都心・準都心でも高過ぎるマンションは売れ残ってしまう場合が少なくありません。

ここで言う高過ぎるという基準は、「競合する物件に比べて割高になっている」というものです。

マンションは唯一無二の商品のため、価値と価格の妥当性が分かりにくいのは確かです。しかし、買い手とは聡明なものです。

「駅3分のA物件は確かに便利でいいけれども、私の予算を当てはめると、駅から10分のB物件なら3LDKが買えるのに、Aは2LDKしか買えない」といった明確なことだけではなく、微妙な格差でも順位づけする能力を持っているのです。

その結果、髙くても予算を増やしたり、面積を妥協したりしながら駅近マンションを選ぶ人は多いのですが、価格差が極端になれば便利な駅近マンションでも売れ残る場合があるのです。

「〇〇の割には高い」が売れ残りをつくるわけで、〇〇の部分は、「品質やブランド価値が低い割には高い」や「線路沿いでうるさい割には高い」、第三者的に言えば「場所も品質もたいそう立派だが、あの価格に手が出せる人はこの辺にはいないなあ」などと評される物件は残ってしまうのです。


<無名業者の物件>

「場所も特に悪くはないし、モデルルームを見たが大手に引けを取らない内容だった。価格も高くないようだ」といった物件が売れ残っているのを見ると、原因はブランド価値がゼロという点にあるのです。

「大手の物件は高いが安心料が含まれていると思っています」という感想を聞くことがありますが、無名業者の物件は、この反対評価なのです。

「実績・経験が少ない。大丈夫だろうか?」は、品質への疑念と不安なのです。その疑念・不安は簡単に取り払うことができません。結果的に、売主は多くの買い手候補を失い、竣工した時、売れ残りマンションを抱えるのです。

この分類には、「倒産したゾンビ企業」の物件も含まれます。


<戸数が多過ぎる>

ここに優良な物件があります。大手業者が売主で建物プランも良く、付加価値の多い大規模なものです。価格も適正と思われる。いや、むしろ安いかもしれない。その数1000戸――こうした物件の中に、竣工後1年以上を経過しても在庫を抱えている例が今も何件か見られます。

数が多過ぎたのです。多くは郊外都市に見られるのですが、23区でも都心を少し離れた区でときおり発生します。

立地条件の比較的良い物件でも、東京中の人が全てそこを望むわけではありません。仕事や学校や、その他の事情から人はそれぞれに生活圏を持っているわけですから、販売されるマンションがどんなに高い評判を得ていたとしても数には限りがあるのです。

従って、供給される数が多いと、一定期間に集められる数との差が売れ残りとなってしまうことがあるのです。


●時間がかかりつつ売れて行くのは何故?

売れ残りマンションでも、時間が経つといつの間にか完売となります。3年も5年も売れないという物件は殆んどないのです。その理由に触れておきましょう。

ひとつは、「需要は時間とともに湧いてくる」ことにあります。一定期間に発生する需要は限られても、毎年、毎年あらたな需要が生まれるので、その人たちが買ってくれるということです。

ただし、いくら需要が発生しても「立地条件が悪い」、「価格が高過ぎる」、「不安な無名業者」などの物件は、近隣の人などを除けば殆んど無関係で、数が多くて残ってしまった優良物件の場合に限られます。

価格を下げると売れるということもあります。

値下げ・値引きによって考え直す買い手もあるので、販売担当者から「価格が下がりました」や「値引きに応じます。いくらなら買ってもらえますか」などの声がかかれば、一旦見送った買い手が再検討してくれるのです。

安いと思ったがバス便なので止めたという人でも、さらに安くすると言われると考え直すということもあり、「より安い」魅力で売れて行くのです。

新規の集客においても、「価格の一段の魅力」を広告で明示することで販売が進むことがあるわけです。

その他、「営業部隊の強化」とか「新規供給の近隣物件が動員してくれたことによるおこぼれを得た」、「全体的な価格上昇が、売れ残り物件の相対的な安さを浮き彫りにした」、「当該エリアの新規供給が途絶えている」などで販売が進んで行くこともあります。


●売れ残り物件はリセールで苦労するか?

売れ残りが発生する理由、それが解消されていく理由などがお分かりいただけたと思います。

最後は、売れ残り物件を購入した場合、それを将来リセールするとき首尾よく売れるものかについて述べようと思います。

売れ残り物件でも、数が多過ぎて残ってしまっただけの優良な物件は苦労の度合いは少ないと考えて良いでしょう。

苦労するのは、立地条件の良くない物件です。立地条件が悪くても構わないから買いたいという人は、予算を極端に抑えたい人なので、その願望・条件に答えられるだけの価格にしなければ売れないからです。

購入時も安かったはずですが、更に安くしなければ立地の良くない中古は売れないということになります。

中古になっても新築を超える、または新築並みの価格で取引される中古が存在しますが、それは人気沿線の人気駅・街で、かつ新築の供給(開発)が極めて困難な立地条件を持つ物件です。それと対照的なのが、売れ残りマンションと言えます。

立地条件も悪くないし、建物品質等も悪くないが価格が高過ぎて売れ残ったという物件も、購入時の値引き交渉に成功し、適正なレベルの価格で買えた場合は、欲張らない限りリセールの苦労は少ない(さほど安くはならない)と考えて良いでしょう。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩みにお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報」や「マンションWEB講座」など、お役立ち情報も多数掲載されています。※最新版は、2015年3月29日にアップしています。


★新築も中古も物件検索はこちらが便利➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔http://mituikenta.web.fc2.com/index2.html

★完成内覧会の立会サービスを「格安」で。ただいま予約受付中!!
三井健太のマンション相談室では、完成内覧会(入居者検査)の同伴サービスを提供しています。

施工上の不具合箇所や施工精度のチェックは気付きにくいものです。チェック漏れを防ぎ、完璧な商品を渡して欲しいとお考えの方は、第三者の目をお役立てください。また、素人の無知に乗じた検査基準の曖昧さや、業者ペースの内覧会運営などに不安をお持ちの方も専門家の同伴は心強いものとなるはずです。

詳細はホームページのトップにある「メニュー」内の「内覧会立会いサービス」をクリックするとご覧になれます。こちら➔➔➔http://mituikenta.web.fc2.com

テーマ : 住宅・不動産
ジャンル : ライフ

仲介手数料の不合理

仲介手数料の不合理

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

ご存知と思いますが、読者の皆さんが自宅マンションを売却するときは、新築マンションの購入時にはない「仲介手数料」を払うことになります。 

不動産の売買の際、個人の売主は仲介業者に買ってくれる人を探してくれるように依頼します。そして、首尾よく買い手が決まったら、そのときは当該業者に手数料を払うのが通例です。

それをゼロでいいとPRしている業者もいますが、そこにはからくりがあります。この話は後半でするとして、手数料の率は3%+60,000円と決まっています。

実は、このとき買主も紹介してくれた業者に仲介手数料を支払います。

紹介業者は、売りの依頼を受けた業者とは限りません。業者間で売り情報は共有されているので、売り依頼を受けた以外の業者が買い手を見つけてくれることも普通にあるのです。

もし、売り依頼を受けた業者が自ら買い手も見つけることができれば仲介手数料は売主、買主双方から、計6%+12万円(別途、消費税)を収受できるわけです。これを両手取引と呼んでいます。業者が別々の場合は片手取引ということになります。

ところで、この料率にどこかおかしいと感じることはありませんか? 筆者は、二つの不合理点があると思うのです。


●手数料3%は上限に過ぎないのに、それ未満は何故ないの?

ひとつは、3%+6万円と決まっていると書きましたが、これはあくまで上限を示したに過ぎないのです。ところが、いつの間にか「公定価格」であるかのように、言い換えれば3%+6万円を頂くのは当然であるかのごとく業界で定着しています。

業者は売主、買主それぞれに要求し、売主・買主はそれに従ってしまうという現実は、よく考えるとおかしいと思うのです。

筆者は会社員時代にマンション用地を会社名義で購入した経験が何度もありますが、例えば10億円の土地を買ったとき手数料は3%+6万円でなく、2%で済んだことを記憶しています。値切ったわけではないのですが。

何の事業でも原価を少しでも減らして利益を増やす努力をするのが普通ですから、仲介手数料1%の減は有り難いことでした。

個人宅のマンションを売買する場合も、事業ではないものの、売主から見て売却代金の手取り額は多い方が良いに決まっているわけです。然るに、業者の言いなりになっているという現実は、やはりおかしいと思うのです。

「仲介手数料は3%+6万円になります」と言い切られると「そうですか」と同意せざるを得ないのでしょうか。


●1億円の3%と3000万円の3%

もうひとつの不合理は、1億円のマンションも3000万円のマンションも同じ3%+6万円という点です。

仲介業者にとって、売却活動の手間は1億円も3000万円も殆んど変わりません。広告宣伝物にせよ、業者間のネットワーク(不動産流通機構)への登録にせよ、何も変わらないのです。

買い手探しに3倍の手間をかける必要があるのでしょうか?あるいは3倍の活動時間や3倍の広告費を要するのでしょうか? 詳細は割愛しますが、そのようなことは全くないのです。

そうであれば、1物件一律100万円といった手数料の方が合理性はあると思うのです。筆者が個人の所有不動産を売却したとき、ある物件は数百万円を取られ、ある物件は100万円強で済んだという経験がありますが、いずれのときも業者に言われるままに手数料を払ったのです。

3%+6万円に慣れていた、それが当たり前と思って来た、10億円の大型売買ではないのだからと己に言い聞かせていた、多分そんなところだったのです。


●変化の兆しも?

数年前から、買主手数料はゼロで結構ですという形態の新興仲介業者が登場しています。

その業者のチラシを注意深く見ると、取扱い物件はどれも有名な人気物件で、かつ1億円前後の高額なものばかりです。

はは~ん。これは売主から1件300万円前後の手数料が入るので、買主から取らなくても採算が取れると踏んでの戦略だなと納得できるのでした。

買主から見ると、手数料分が得になるわけですから、悪い話ではありません。一方、売主は依然として3%余の手数料を払うのでしょうから、この業者に頼んでも頼まなくても同じことになるわけです。

この仲介業者は、人気物件の売り依頼をどのようにして集めているのでしょうか? 同じ手数料なら、大手の業者の方が何となく安心だし、客づけも早いのではなどと考える売主が多いはずなのに。

この業者の戦略は知りませんが、「買い手から手数料を頂かない方針です。その分が他社さんより安く販売できることになります。従って、成約スピードも早いのです」などと売主を口説いたのかもしれません。

何であるにせよ、このケースは依頼を受けた業者が自ら買い手を探す場合だけのことで、他社が買い手を見つけた場合、その業者は無報酬では成り立たないので普通に買主に手数料を要求するはずです。

結局、あまり変わりはないのですが、自ら買い手を探すことに成功すれば旧来の慣行を破る結果となるのは間違いありません。自ら客づけするための販売戦略に何か特別な方策を持っているのでしょうか? チラシ広告を用いていること以外は不明です。

ともあれ、これは変化の兆しなのかもしれません。

業界の慣行を別の形で変える業者は他にも登場しています。 次の機会に紹介しますが、旧態依然の業界がいよいよ新時代に移行しつつあるのではないかと、そんな予感がしています。

それが売主にせと買主にせよ、個人の利益に資する方向へ動くのだとするなら、大いに期待したいものです。


●売主手数料は値切ればいい

読者の皆さんが将来、自宅売却を依頼するときは、業者の言いなりにならず手数料を3%未満に下げる交渉をお勧めします。

前回のブログ「仲介業者の顧客争奪戦と・・・」で書きましたが、仲介業者は何としても媒介契約を取りたいのです。その状況が続く限り、売主は強い立場にあると言えます。従って、媒介契約の条件として成功報酬は、例えば2%を主張すればいいのです。

要求を呑まなければ別の仲介業者に依頼すればいいので、弱気にならなくて大丈夫です。

読者の多くは、これから購入する人たちと推察します。としたら、今日のテーマは随分先のことと感じられたかもしれません。しかし、購入が決まればこのブログから遠ざかるはずです。ゆえに、今のうちにお伝えしたいと考え、この記事を投稿した次第です。

尚、これから中古マンションを購入しようという場合の手数料は立場が逆です。買主手数料を値切るのはお勧めできません。

・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩みにお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報」や「マンションWEB講座」など、お役立ち情報も多数掲載されています。※最新版は、2015年3月29日にアップしています。


★GOODデザイン賞に輝いたマンション50選・写真集(無料)
➔➔➔➔➔➔
お申し込みは上記URLからどうぞ。

★三井健太の最新作「裏まで分かるマンション業界」 好評販売中!!
営業担当者の説明を貴方はどこまで信じますか?これを知らないときっと損をする「隠された業界の真実」に迫り、後悔しないマンション選びをナビする最新作!!
業界に長年、身を置いた者だけが語れる マンション業界共通の知られざる実態。これを知ることは、マンション選びに失敗しないための早道でもあるのです。 ➔➔➔➔➔➔➔➔お申し込みは上記URLからどうぞ。

テーマ : 住宅・不動産
ジャンル : ライフ

仲介業者の顧客争奪戦と中古価格の上昇


ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。


最近、都区内広範に中古マンションの価格は上昇傾向にあるようです。特に顕著なのは、都心部と中央線や東横線、田園都市線などの人気沿線と言われます。

価格上昇の背景には新築マンションの価格上昇と供給量の減少という実態があるとされます。

23区の新築マンションの発売(供給)戸数は、2010年:20,393戸、2011年:19,410戸、2012年:19,398戸と20,000戸前後で推移していましたが、2013年は28,340戸と大幅に伸びました。

といっても、2003~2005年ごろの水準30,000戸に回復しつつあったというだけのことです。

ところが、2014年は20,774戸と再び低迷しました。

原因は、建築費の急騰のため工事発注先が決まらないことにありました。コスト上昇分を販売価格に転嫁すれば簡単ですが、それが市場で通用するかどうか、様子見せざるを得なかったこと、コスト引き下げのための計画変更に着手したことなどが着工の遅れにつながったというわけです。

住宅ローン金利は史上最低のレートをたびたび更新し、株価の上昇による資産効果や景気回復の傾向などが需要を拡大、加えて円安効果から外国人の買いも都心物件には目立って来たと言われます。

新築に思うような物件が見つからなければ、中古に目を向ける人が増えるのは自然の流れです。

ただ、中古の取引件数は目立って増えているわけではありません。成約単価だけがじわじわ上昇を続けているのです。

2014年の1月から12月までのデータを紹介すると、前年同月比で+8.6% 、+7.9 %、+5.5%、+ 11.4%、+ 4.8 %、+6.2 %、+3.7%、+ 7.6 %、7.3%、+ 8.7%、+ 4.2%、+ 8.5%と12か月連続で上昇しています。

件数が伸びないのは、売り出したい人が増えないことに原因があります。売り出し件数が増えないのは、売却後に住む家が見つからないからと考えられます。次の家がないのは新築の供給が少ないことと関連します。

結局、新築も中古も市場に品物が十分供給されていないため、価格が上がる傾向が続くことになっていると考えられます。

中でも、数少ない優良な物件に人気が集中し、中古市場ではある種の奪い合い現象が起こっているという声も届きます。

優良物件の奪い合いは、買い手同士の前に取扱い業者間で起こっています。すなわち、媒介受託の競争です。

中古マンションの売却は、売主が仲介業者に買い手探しを依頼して、つまり「媒介契約」の締結をもって始まりますが、その前に売主は何社かを指名して「いくらで売れるか」の査定を依頼します。

指名を受けた業者は、媒介契約を取りたい一心から「売りは当社にお任せ下さい」と査定額を高くして売り手にアピールします。高い査定額は、売主を喜ばせ、同時に高く売ってくれるという期待を抱かせます。

媒介契約をぜひとも取りたいと業者が熱心になる本当の理由はこうです。

売主は複数の業者に同時に依頼することもできるのですが(一般媒介契約)、仲介業者は自社単独の「専任媒介契約」の受託を熱望します。

専任媒介は、業者間のネットワークに登録するだけで左うちわでいられるからです。

買い手探しは全国の仲介業者が代行してくれるので、自社で買い手を探せなくても、成約すると同時に黙って手数料が入る仕組みになっているのです。

勿論、自社で買い手を探すことができれば、売主と買主の双方から手数料が入るので、当然それを狙うのですが、他社に買主分の手数料が行ってしまっても、売主分の手数料は無条件で手にすることができます。

この業界の仕組みが、業者をして「売りはお任せ下さい」や「当社なら高く売ってみせます」とばかりに売主からの媒介依頼の受託に懸命にさせるのです。

この仕組みは、ともすると売れそうにない高い査定額となって表れます。しかし、それで専任媒介契約の獲得に成功しても、売れなければ売り手の期待と信頼を裏切ることになりかねませんから、実際は極端な高い金額を提示する例は少ないのです。

売主が仲介業者に査定を依頼すると、査定者は依頼マンションに類似した売買事例を探し、それと依頼物件と比較し、項目ごとに点数化して金額を算出します。「取引事例比較法」という業界に定着した査定方法です。

この方法では、過去の事例に基づくわけですから急に売値が上がったりしない理屈になります。ところが、査定額は依頼を受けた業者によって背伸びしたものもありますし、売主の事情や欲から過去の事例を上回る価格で市場に出る場合が少なくありません。

高値で売り出しても、実際の取引価格は過去の事例のレベルになるかもしれません。買い手が値引き交渉を仕掛けて来るので、結果的に収まるところに収まるからです。しかし、最近の傾向は少し違っています。

先に見たように高く売れてしまう傾向が強く、高めの査定額で売主の歓心を買った業者自身もびっくりするくらい、価格交渉の暇も与えず売り手の言い値で買う買い手が増えているのです。

人気物件と言われる優良な中古の場合、より強気な査定額で登場して来ます。そして売り出した価格からさほど値下がりすることなく強気な成約価格が実現するのです。

成約すれば、その価格が取引事例として登録され、新しい指標に置き換わります。こうして、最近の中古マンションは値上がりトレンドを着実に記しているのです。

筆者に届く中古マンションの評価依頼では、様々な立地の様々な物件が対象なので、傾向的な差もよく感じ取れます。この立地、この物件なら価格は新相場の強気なレベルだろうとか、反対に相場は大きく変動していないレベルであろうとか、そんな感想を抱くのです。

人気沿線・人気の街(駅)では、業者間競争が売り物件を奪い合い、奪い合いが激しい人気物件は買い手同士が売り物件を奪い合うという構図ができ上がったと言えそうです。

このような状態を売り手市場と言えば良いのかもしれません。とはいえ、それは東京中で起こっているかというと、そこまでは拡大していません。限定的です。

今、読者が選ぼうとしている物件は果たしてどのようなマンションでしょうか?将来の売却時に強気の売り物件になり得るものでしょうか? 


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩みにお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報」や「マンションWEB講座」など、お役立ち情報も多数掲載されています。※最新版は、2015年3月29日にアップしています。

★ご好評「マンション無料評価サービス」のお申込みはこちらから➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔http://mituikenta.web.fc2.com

💛溢れる情報で混乱を来たしそうなとき、物件の価値を筆者の冷徹で公平・客観的な観点からの評価コメントをお読みいただいた結果、「頭の中が整理できた、先入観や固定観念、誤解などが氷解した、悩みがすっきりした、前に進めそうだ等のお声」をたくさん頂いています。

★新築も中古も物件検索はこちらが便利➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔http://mituikenta.web.fc2.com/index2.html

テーマ : 住まい
ジャンル : ライフ

営業マン教育が行き届いている会社


ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

筆者の評価サービスお申込みには、実は偏りがあります。そのひとつが売主です。

大手は供給数が多いので評価依頼も多いのですが、その大手でも盛んに評価依頼が届く企業とそうでない企業があるのです。

これはどういうことか、ぼんやりとした疑問が最近ようやく解けて来ました。

理由はいくつかあるのですが、ひとつは買い手の要望にきちんと応えていないこと、言い換えると「営業マン教育が行き届いていないこと」だと分かったのです。営業マン自身の勉強不足ということかもしれません。


●顧客の不安解消に答えていない

買い手の不安要素は、大きく分けると3点あると言われます。
商品に対する不安、売主に対する不安、営業マンに対する不安です。

「この商品は大丈夫か」、「この売主から買っても大丈夫か」、「この営業マンの説明は適切か」というわけです。

例を挙げてみましょう。まず「商品に対する不安」ですが、「杭が50メートルだそうですが、地盤は大丈夫でしょうか?」なんていうのがあります。

「直床ですが、問題ないでしょうか?」、「1階なので湿気が心配」、「高速道路に近いので騒音が心配」、「価格が安いので心配」、「何故か売れ残っている」、「価格が高いのではないか」といったものもよく届く声です。

次に「売主に対する不安」ですが、「関東ではなじみのない売主ですが、大丈夫ですか?」、「売主の評判を知りたい」といった、主として無名企業に関するものです。

最後の「営業マンに対する不安」では、「〇〇〇と説明を受けたのですが本当でしょうか?」という質問に表われます。

中には、「相性が悪い。担当者を替えてもらうことは可能か」なんていうご相談もときおりあるのです。また、「契約前は熱心だったが、契約後は連絡が遅い」などの不信感も少なくありません。

これらは、営業マンが買い手の不安や疑念に的確に答えていないことを意味します。顧客を完璧に納得させていないのです。

購買心理は、納得と安心、ある種の感動によって最高潮に達すると言われます。営業マンの説明に納得し、不安が消え、モデルルームと街・環境など「商品の外形」に感動したとき、買いたいという心理が最大になるのです。

営業マンは、顧客の不安心理を読み取って丁寧に、かつ的確に説明して行くことが使命のはずです。それが不完全なとき買い手は購入を躊躇するのです。

筆者に届く不安や疑問の声は、担当営業マンの説明が曖昧であったり、欺瞞であったり、はたまた詭弁やおざなり、問題のすり替えであったりすることの裏返しです。


●関連知識が不足している

買い手を納得させる説明ができない営業マンが多いのは、昔から変わらない不動産業界の悪弊です。

不動産・建築・市場に関する知識が商品(物件)知識以上に必要であること、税金や金融などの知識も必須であることなど、本来マンション営業は幅広く、かつ深い専門知識が要求される高度な仕事です。

商品知識を習得してから営業に当たるのは当然であり、その面では完璧な営業マンは少なくありません。しかし、関連知識については勉強不足の営業マンが多いのです。

そのため、顧客の疑問に対し納得感を与えられないのです。

営業マンは、論理的な説明、事実に基づく説明、そして共感を呼ぶ説明をもって顧客に一点の曇りもない納得と安心感を与えなければなりません。しかし、現実は理想からはるかに遠いようです。

勉強不足で知識に乏しいからです。中には、知識があっても表現力やプレゼンテーション能力に乏しいために完璧な納得と安心を与えられないベテラン営業マンも見られます。


●営業が「誘導」主体である

最悪のケースは、完全なる納得と安心感を与えないまま結論を急がせる営業マンに当たったときです。これは営業マンの資質の問題であるとともに、しばしば企業姿勢から来るもののようです。

売れ行きが良い、見学者が多い、いわゆる人気物件でよく見られます。「〇〇日から登録受付を開始しますから、それまでに希望住戸を決めてくれ」という類の話や、「申し込み多数の場合は抽選になるが、できるだけ重ならないように交通整理したいから早めに希望住戸を絞って欲しい」といった「誘導」です。

営業とは「顧客誘導」が本義なので理解はできるものの、その前にやるべきことがあるでしょと言いたいくらいです。


●教育が行き届いている会社

新築マンションの場合、どこの企業も専属の担当者を指名して販売に当たらせるものです。チーム編成が決まったら、事前に勉強会を開き、物件(商品)知識を先ずはしっかり頭に叩き込むのです。

次に「想定問答」の練習をします。完璧な物件はなく、必ず何か欠点・弱点を有していますから、そこを顧客から突かれたとき何と答えるかを検討し、統一した答えを用意するのです。

勿論、物件の特長、売りのポイントを整理し、これとこれを強調しようなどという申し合わせも行います。

モデルルーム公開後は、事前に想定していたこと以外の新たな説明ポイントが必要になりますし、販売が進む過程で修整が必要にもなります。

これらの打ち合わせが日々の反省会で繰り返されているチームは、誰が担当であっても金太郎飴のように的確な説明ができるようになっています。

しかし、打ち合わせ・勉強不十分な販売現場は少なくないようです。 しどろもどろの説明、わざとかもしれない「ピントのずれた」説明、論理的とは言えない説明、「思いますよ」的な自信のない説明。このような頼りにならない営業マンが多い。これは筆者の感想です。


●納得できるまで答えを求めましょう

良い営業マンに巡り合えるかどうか、教育の行き届いた販社・販売チームによる物件かどうか、これは時の運です。

 大事なことは、「納得と安心」を完璧に得ることです。そのためには、何度でも質問することです。決してわかったふりをしないことです。「素人の私に理解できるように説明してください」と食い下がることをお勧めします。

気になること、心配なこと、不満など、どんな物件でもひとつやふたつはあるものです。完全無欠と思っていたら、それは「あばたも笑窪」状態になっていると考えた方がいいのです。

質問攻めにすれば、勉強不足の営業マンは音を上げ、やがて先輩や上司に応援を頼むことでしょう。その先輩・上司の油断ならない営業マンが登場してきたら、煙に巻かれないよう注意しつつ「なるほど」と納得感が得られるまで尋ねましょう。

あまりしつこく聞いては悪いと思いがちですが、その遠慮は排除しましょう。これは後悔しないための必須の購買態度なのです。

・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩みにお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報」や「マンションWEB講座」など、お役立ち情報も多数掲載されています。※最新版は、2015年3月29日にアップしています。

★新築も中古も物件検索はこちらが便利➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔http://mituikenta.web.fc2.com/index2.html

★ 三井健太の著書「住みながら儲けるマンション選びの秘密」 お申込みはこちらから➔➔➔➔➔➔➔➔http://mituikenta.web.fc2.com


💛大好評!!「マンション価格の10年後を予測する」

将来の価格を当てるのは簡単なことではありませんが、三井健太のマンション相談室では、あなたの購入マンションの価値及び価格の妥当性を評価したうえで、将来価格をズバリ予測、根拠とともに精緻なレポートとして提供しています。

将来価格(リセールバリュー)を知っておきたい人はとても多く、そのニーズにお答えしようと始めた有料サービスですが、購入が得か損か、買い替えはうまく行くか、そんな疑問があれば一度お試し下さい。

無料の「物件評価サービス」のみのご依頼も従来通りに承っています。

お申込み・ご相談は上記URLからどうぞ。

テーマ : 住宅・不動産
ジャンル : ライフ

FC2プロフ
最新記事
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
QRコード
QR