新型の不動産バブルが来た!?

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

★新型の不動産バブルが来た!?

印象だけで言えば、東京圏の一部エリアでは完璧にバブルが状態にあるようです。

ただし、高値が高値を読んで価格が右肩上がりになるという、そして1億日本人が踊ったとされた、かつてのバブルとは様相を異にしています。土地ころがしが横行した過去の現象も見られません。

ただただ、マンション価格だけが一部で突如値上がりして来たというのが昨今の現象と言えます。

背景には「外国人買い」があります。台湾や中国、シンガポール、香港といった国の人たちが、国際的に見た東京の不動産価格の安さに注目してツアーを組んで買いに来ているのです。

この動きは数年前からあったようですが、この2年間の円安傾向(85円から120円に40%も安くなった)が拍車をかけていると言われています。

外国人投資家は来日前に候補物件をいくつか絞って来ますが、それをお膳立てするのが現地のブローカーたちです。中には日本の業者もあるようです。 お勧め物件を映像付きで紹介するなど事前セールスをしてから、ツアーを組み日本へ送り込むということのようです。

物件は顧客のニーズ次第ですが、各方面から伝え聞くところによると、都心の大型タワーマンションが中心のようで、新築が多いものの、引き渡しが先になるのを嫌って、中古を選択する客も多いのだそうです。

外国人が狙う物件は、東京の都心にある有名な駅・街、例えば六本木、麻布、青山、赤坂、新宿、渋谷、品川などのほか、東京オリンピックで注目を集める晴海(月島・勝どき)なども候補に入っているのだとか。

外国人の価格の基準は、東京のマンション相場ではなく国際価格です。付近のマンションとの価格比較など念頭にないのです。紹介する物件が地域相場の5割高であろうと、国際価格で圧倒的に安い東京のマンション価格に疑念を持つ余地はないのでしょう。

このような背景が売り手、つまり中古なら個人、新築なら大手デベロッパーなどの価格決定方針に影響を与えていることは間違いありません。

個人が中心の中古物件では、仲介業者のススメで高値売り出しする例が増えているようです。その成約事例が業者間で共有され、「取引事例比較法」中心の査定価格に大きな影響を与えているのです。

結果として、エリア内の相場を押し上げ、局所的な中古相場の上昇が顕著になり出しています。調査会社東京カンテイ社のマクロデータでも、東京都の中古価格は8か月連続で上昇と出ています。


一方、新築マンションでは外国人区画を20%と決め、そこだけ別の価格を設定して販売しているという某タワーマンションの話がまことしやかに伝わって来ました。あり得ない話でもないと思いました。

しかし、多くの物件は外国人専用区画を定めず販売するため、日本人の希望者と競争状態になり、条件の良い住戸はあっという間に買い手が決まる現象を生み出します。

それが、売主を強気にさせるのでしょう。次の売り出し(第2期、第3期と分割販売するのが一般的)では、予定していた価格の値上げという策に転じさせています。

この結果、同じ面積・間取りの20階が例えば7000万円で、上の21階が6500万円、その上の22階が7500万円などという合理性のない価格表ができてしまうのです。もっとも売約済み住戸は常に目隠しするので、不合理に気付く買い手は少ないのかもしれませんが。

バブルは「上がるから買う・買うから上がる」という右肩上がりの循環が招いたものです。

背景やきっかけが外国人によるものであるという点で「新型」と称しましたが、何であれバブルは歓迎できません。

最近2年間の価格上昇は、主として建築費の高騰に原因があります。このブログで再三再四述べて来たとおりですが、そこへ外国人買いが加わって一段と上がっているとしたら、これは実に危険な現象とも言えます。

バブルはいつか必ず弾けるもの、異常な価格は必ず調整されるものです。高値買いしたら、数年先には大きな下落の憂き目に遭う危険が高いと思わなければなりません。

どうやら、物件によっては購入を断念した方が賢明のようです。



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ついにマイナスになった住宅ローン金利!?


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住宅ローン金利が史上最低記録を更新中の今、そのニュースに驚くこともあまりないのですが、10年固定の金利は1%台前半の水準まで下がりました。

35年全期間固定の「フラット35S」ですら1%台前半です。ご承知のように、「フラット35S」は国の政策によって一定期間(5~10年)は金利を0.6%も引き下げてくれるので、当初期間はついに1%を割り込むことになりました。

取扱い金融機関によって差がありますが、標準的なレートは、2015年3月25日現在、借入期間20年以上の場合0.87%です。

3000万円の融資を受けた場合で、金利は年間261,000円に過ぎません。4000万円借りても348,000円です。


ここで「住宅ローン控除」を思い起こしてみましょう。

住宅ローン控除は、有り難いことに所得控除でなく税額控除です。すなわち、納税した所得税・住民税の総額から一定額をシンプルに控除し還付してくれるというもの。

一定額とは、年末借入残高の1%相当額で、最高40万円と定められています。しかも、10年間に亘って恩恵に預かれるのです。願ったりかなったりの特殊な税制です。時限立法ですが、今も存続していることはご承知の通りです。

納税した額からの還付なので限度額は当然そこまでになるわけですが、所得の高い人、並びに借入額が多い場合は、限度一杯の恩恵を受けます。10年で400万円というわけです。

既に読者はお気づきのはずですが、4000万円の住宅ローン(フラット35S)を利用しても金利負担は348,000円でしたから、これがローン控除によってゼロどころか、40万円の還付を受けられたら実質的にマイナス金利です。

こんなことは歴史上なかったことです。

金利が下がったから買うなら今だと考える人が多い昨今ですが、超低金利は購買意欲に一段と拍車をかけることになりそうです。同時に、頭金の多い人の中には、敢えて減らしてローン利用を増やし、その分を運用に回すという人も出て来そうです。


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駅近マンションが当たり前の昨今

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マンションデベロッパーの立場で見ると、用地を買収するのはマンションを販売するより難しいと言われます。

都心に近いほどマンション建設に向く場所と広い土地の売り物は少ないため、同業者との競争にも勝たなければなりません。

東京カンテイ社は、2014年に分譲された新築マンションの最寄り駅から距離を調査して発表しました。

それによれば、徒歩7分以内の物件は首都圏で約60%を占めるのだそうです。

内訳を見ると、3分以内は約20%あり、4分~7分が40%、8分以上11分以内25%、12分以上15%となっています。

近畿圏も同時に発表しており、3分以内が3分の1、7分以内を含めると70%超だそうで、近畿圏の方が駅近マンションは多いとしています。


駅近の土地がなくなれば、おのずと駅から離れた土地でも取得しようという動きが必然的に現われます。つまり、それまで敬遠していた土地でも事業継続の意思がある限り、背に腹は代えられないので買収するのです。

もう大昔と言ってよいのかもしれませんが、バブル期には、駅から徒歩15分くらいは当たり前でした。

駅から近い土地は、「土地ころがし」と呼ばれた投機目的のみで売買が繰り返され、高値が高値を読んで行きました。そこに真面目にマンション開発を目論むデベロッパーが紛れ込む余地はなかったからです。

その遠くの土地さえ価格が跳ね上がり、とうとうマンション業者はリゾート地のマンション開発に手を染めることになったのでした。

当時、湯沢や富士山麓、草津温泉、清里高原、伊豆、九十九里浜といったリゾート地に建てられたマンションは、今どんなことになっているのでしょうか? 詳しくは書きませんが、大半は使われずに幽霊屋敷のようだと言われます。

管理費がかかるので手放す人も多く、その価格は200万円とか300万円と、分譲価格の5分の1か10分の1に、いわゆる二束三文でも買い手がなかなか付かないと言われています。

今後、利便性に劣るマンションを検討するときは慎重に慎重を重ねて決断したいものです。

首都圏周辺部の駅から遠いマンションでも、バスが走っていれば、また自転車を使えば通勤は不可能ではないので、10分の1に値下がりすることはないにしても、何かの事情で売却するとなったとき、買い手探しに苦労するのは間違いないでしょう。

筆者は、ご相談下さる方には、駅から5分以内をお勧めするのを常としています。他の条件と較べながら妥協するとしても最大で10分とされるよう進言しています。

今日のテーマも、そこに沿ってのことで前置きが長くなってしまったのですが、駅近マンションが増えたら、駅近だからと買った我が家の値打ちは、実はたいしたことはなかったと思い知らされることがあると知って欲しいのです。

駅近はマンションとして当たり前の条件であって、特別なものとは言えないということになります。駅近とは徒歩10分ではありません。5分以内で初めて特別に近い存在になって来るのです。

さらに言えば、駅直結や駅前(徒歩1分程度)のマンションは、特別の中の特別なものと言えるでしょう。 ペデストリアンデッキで繋がっているとか、地下鉄駅の改札から地下道を通ってマンションの地下エントランスへ続くといった物件が稀に売り出されますが、当然人気を博します。

住まいの条件は言わずもがな、通勤・通学に便利、買い物に便利、日当たりが良い、環境が良いといったものですが、環境条件と利便性とは両立しないことが多いものです。そのとき、首都圏の需要はどちらを優先するかというと利便性に手を挙げる人が圧倒的に多いのです。

駅から近いマンションは、広さに難があっても買い手も借り手も付きやすいのです。そして、価格も賃料も高いのです。そのことが過去何度もデータで裏付けられて来ました。

環境も大事です。広さや間取りだって快適な暮らしを送るのに無視できるわけはありません。しかしながら、これらの条件がある程度の妥協を許されるなら、インパクトある近さの物件を選択する方が価値は高く、将来の資産価値・売却価格という観点でも有利と言えるのです。

ある駅の徒歩圏にA,B二つの物件があって、Aは徒歩7分、Bは徒歩3分とします。Aは総戸数500戸の大型物件で、オープンスペースが広く、庭園と子供の遊び場が充実、24時間管理とコンシェルジュによる各種サービスもあるという物件です。

Bは総戸数50戸、ワンフロアに3~5戸ずつ14階建ての細身のシルエット、駅前商店街の一角に建てられた。セキュリティは万全だが、敷地一杯に建てられている。住戸は30㎡から70㎡までの構成。賃貸している所有者が30%くらいある。

AとB、どちらが高い値が付くでしょうか? 駅近のBの方でしょうか? 具体的な物件を披露できないのがもどかしいのですが、実際は駅近でないAの方が総合力で優り、同じ面積の比較でBより高いのです。

次に、駅から3分のCと同じ3分のD、どちらも環境条件が似通っていて、分譲業者のブランド力も、施工会社のネームバリューなども似たり寄ったりとします。しかし、Cは14階建て100戸未満の中規模マンションで、Dは30階建て250戸の大型タワーマンションです。

このケースは、住戸ごとの差はあるものの、平均するとタワー型が高い資産価値を見せるものです。

このような事例を挙げて行くとキリがないのですが、マンション探しの基本は先ず「駅近」を意識した方がよいこと、近いとは5分以内を言うものであることを念頭に置きながら探されますよう。他の条件がどんなに素晴らしくても、妥協の限度は10分と覚えておきたいものです。

勿論、駅ならどんな駅でもいいということではないのですが。

また、間違いやすいのは価格です。資産価値に見合う価格でない場合が多いのです。駅から近いマンションの資産価値が高いのは間違いないとして、その価値をはるかに超える分譲価格になっている場合が多いからです。ここは要注意点です。


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見下ろされる家・見下ろす家

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年が明けてから、第1種低層住居専用地域内の3~4階建てマンションと接する機会が集中しました。

机上の物件評価レポート作成だけでなく、現物を見に行くことも何回かありました。

一方では、季節要因ですが完成内覧会の立会いが集中し、30階以上の高層階にお邪魔する機会も何回かありました。

低層と超高層、それぞれのマンションを見て改めてマンションの価値を考えさせられたので、今日はタイトルのような視点で書こうと思います。


●見下ろす家

言うまでもなく超高層マンションの上階は、将に摩天楼に住むような気分を味わえる家です。

東京都心で言えば、遠くに富士山を眺められるものもあり、近くではレインボウブリッジや東京タワー、スカイツリーなどを、また湾岸エリアなら北向き住戸で銀座の夜景を視界に納めるものもあります。

30階以上のお宅にお邪魔すると、大空だけがリビングルームの窓に映り、その開放感はある種の感動を与えてくれます。

東京湾やそこにつながる運河も開放感をもたらしてくれます。前面がすぐリバービュー、オーシャンビューというロケーションのマンションでは、将来もその景色の良さが変わらないだろうと思いながら、ほんの数分ではあるもの、うっとりとした気分を味わいます。

20階以上の部屋からなら、眼下にたくさんの14階以下の普通の中高層マンションや一戸建てを見下ろす景色に快感を覚えるという人もあるかもしれません。

ご存知のように、マンションは上階へ行けば行くほど価格が高くなります。その理由は、眺望や日当たりが良いからだとされています。

その通りなのですが、実は優越感が味わえるからでもあるのです。

昔からお屋敷と呼ばれるような豪邸は高台に建っているものです。武家屋敷も多くは高台や山の手と言われる土地に建てられて来ました。防衛上の場合もありますが、偉い人ほど高い所に住みたがるものです。

庶民は羨望と憧憬の念を抱きながら高台の家を見上げて来たのです。

超高層マンションの中にプレミアムタイプの住戸が何室か設けられますが、その部屋は必ず最上階とその下の2~3層にあります。専有面積も桁違いで、天井は高く、設備・インテリアのグレードも別格です。

中には、エレベーターまでが専用という差別化された物件もあります。当然ながら価格も桁違いに高いものです。

数億円は当たり前ですが、単価をはじくと平均が@500万円の物件でプレミアム住戸は@800万円、@1000万円と、これまた別格です。それでも購入する人が現実にあるので、事業主も臆することなくプレミアムタイプを企画し、買い手を待つのです。

その種の買い手は、初めから一般住戸には目を向けません。

価格が高いから良いものに違いないと思う。広い(200㎡は優にあるものも)からいい。専用エレベーターを使って地階から他人の目に触れることなく玄関に辿り着くことができる。窓の外は大空。プライバシーは完全に保護される。

このようなことに価値観を持つ買い手がやって来ます。


●見下ろされる家

翻って、タワーマンションの低層階だけでなく、一般の中高層マンションは、都会のどこにもプライバシーなど完璧に保護された家・マンションは存在しないと言ってよいでしょう。

眺望にしても、ビルとビルの隙間からでも海やレインボウブリッジ、東京タワーなどが見えれば満足な人も多いことでしょう。

そんな中、個人的には強い抵抗を感じるマンションがあります。それは半地下・地下住戸です。

冒頭で述べた「第1種低層住居専用地域内の3~4階建てマンション」によく見かけるタイプです。

抵抗を感じるのは、見下ろされる家の典型だからですが、具体的に言えば、公道に面している場合に限るのですが、通行人の視線が集まるからです。通俗的に言えば、家の中がいつも覗かれてしまうということです。

カーテンで隠せばいいという意見もあるかもしれませんが、家は無防備にリラックスして過ごせるような造りが理想だと思うのですが、いかがでしょうか?

地下住戸にはテラスがあり、その前に専用使用権のある庭が続くという形になっているものです。庭を隔てて道路があり、境界線上には必ず生垣を設けて通行人の視線を遮断しようと工夫されています。

ところが樹木の間には隙間があるので、ついつい先を見ようとしてしまうものです。

庭では夏なら子供がビニールプールで水遊びをしたりしているのでしょうし。大人はゴルフのスイングを練習したりするのかもしれませんが、視線を奥へと移せばリビングルームまで見えてしまわないかと他人事ながら心配になってしまいます。

まあ、立ち止まって中を覗く通行人はいないでしょうが、心理的には抵抗が小さくないはずです。

その分が価格の安さという特徴を持つ住戸として販売されています。逆に見れば、安くしないと売れないのが地下・半地下住戸だということになるのです。

広い庭がありますよ。日当たりも問題ありませんよと売主は主張しますが、それでも価格が弱気なところに本音が透けて見えて来ます。


●なぜ地下住戸をつくってしまうのか?

ところで、なぜ地下住戸をつくるのでしょうか? これは容積率の関係です。

1種低層住居専用地域は、容積率が100%しかないことが多く、本来は一戸建て住宅を建てるべき場所として指定されています。

例えば100㎡の土地に床面積100㎡の住宅を建ててよろしいという、容積率100%制限地域なのです。

同時に建蔽率の制限も厳しく40%か50%なので、100㎡の敷地に40㎡で1階をつくると、2階に40㎡、3階に20㎡と積んで制限の100㎡の家を建てることとなります。

一戸建てならこれでもいいですが、マンションがこれでは採算が取れないのです。

中高層のマンションを建てられる場所は、普通200%の容積があります。1000㎡の土地に2000㎡のマンションを建てることが可能です。2000㎡のマンションを平均66.6㎡で区分したら、30戸のマンションができます。

1種低層住居専用地域の場合は、容積率が100%なので半分の15戸しかできません。ということは、1軒あたりの土地の取得費には2倍の差ができます。

容積率100%の1種低層住居専用地域といえども、200%地域の半値の土地代なら、1軒当たりは同額の原価になりますが、実際はそこまで安く手に入りません。

地価の高い東京では、マンションの建設原価に占める土地代の比重が大きいので、1住戸あたりの土地代が少しでも下がるように工夫をするのが常です。

容積率200%なら、199.9%まで建物面積を伸ばすのです。簡単に言えば、10億円の土地を100戸で除すると1住戸あたり1000万円になりますが、110戸造れば909万円ですみます。

僅か10万円弱といえども軽視できないのです。説明が難しくなるので割愛しますが、最終価格に影響する金額は100万円くらいになる場合が多いのです。

同じ金額で買った土地の容積率が、片方が150%で他方が200%としたら、分譲価格は大きな差となります。そこで何とか建物面積を増やそうとするのです。それが地下住戸の正体です。

実は、一定面積まで地下住戸は容積率のカウントから外してよいという特別な規定があるからです。

地下住戸は、防水や湿気対策など工事費が地上建物より高くつくのですが、それでも容積率を超える住戸をつくるメリットの方が上回るのです。


●地下住戸の選択は慎重でありたい

地下住戸は見下ろされる家です。プライバシーの問題のある場合が多いのです。顧客心理的には、「豪雨のとき大丈夫か」「湿気はないか」などのネガティブな要素もあるため、あまり高い人気を集めるものではないのです。

何年か経って売りたいとき、思ったほど高値では売れないと予想した方がいいと言えます。

もし、地下住戸を前向きに検討するときは、今日ここに述べた点を念頭に置いて慎重に臨みたいものです。


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マンション名の不思議


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毎日どこかのマンションをチェックしていると、物件名を見ただけで「あ~あれか」と分かるものですが、中古マンションになると一瞬「あれっ、どんな物件?」と思い出せないことも少なくありません。

似たような名称の物件があるからです。それでも、ブランドと後ろか前に付く街や駅の名称によって思い出せることもあります。

三井不動産レジデンシャルのパークコートやパークマンションなら、高級ブランドなので数も少なく、殆んど「あれだ」と分かります。

ところが、複数の企業の共同事業の場合は、独自の物件名としているので中々思い出せないものです。

最近話題となった大型物件「桜上水ガーデンズ」や、30年以上前の億ション団地「広尾ガーデンヒルズ」などは直ぐに分かるものの、あまたの共同事業マンションの名称は時間とともに記憶から去ってしまいます。

「ザ・フォレストレジデンス」、この名を聞いて直ちにどこにあるマンションかを分かる人は地元の仲介業者を除くと、業界人でも多くないでしょう。一時話題になった物件ではあるのですが。

これは千葉県流山市の物件で最寄り駅はつくばエクスプレス線の「おおたかの森」です。7年前に竣工した524戸の大型マンションなのです。

地名・駅名・街の名が冠されていないと、どこのどんなマンションか全く分かりませんね。


最近1~2年の販売物件では、「キャピタルゲートプレイス」、「BAYZ TOWERS &GARDEN」、「グランドミレーニア」、「インペリアルガーデン」、「東京ハント」、「GLOBAL FRONT TOWER」、「ミッドアオアシスタワー」、「クレストシティレジデンス」、「DEUX TOURSドゥ・トゥール」、「ソライエ・プレミアムテラス」、「ザ・スカイクルーズタワー」「リヴァリエ」「アクアビスタ」etc. 

これらの中には、現在も販売中のものがあるので、ピーンと来る人もあるでしょうが、場所が分かりませんね。

マンションには事業主のブランド名と建設地の地名か最寄り駅名の組合せになるのが定石です。敢えて、その定石をはずしたマンション名にはどのような意図があるのでしょうか?


●マンション名は場所を知らせる重要なフラッグ

「プラウドシティ新川崎」という物件が2015年3月現在販売中です。この名前から、誰もが横須賀線の「新川崎」を最寄り駅とする物件と思うことでしょう。ところが、実際は南武線の「鹿島田駅」が徒歩8分で、「新川崎駅」には13分もかかるのです。

新川崎駅と聞けば、横須賀線が通っていて東京通勤者なら「便利でいいな」と思うでしょう。一方、南武線の鹿島田駅をマンション名に冠すれば、都区内通勤者は乗り換えが伴うので関心を持たないはずです。

一方、鹿島田と聞いて関心を持つのは南武線で川崎市内に通勤する人たちです。

売主は、販売ターゲットの中心を東京通勤者に据えるか、川崎通勤者に据えるかを検討し(実はすぐに判断できてしまう)前者に定めたのです。ゆえに、「新川崎」を冠したに違いありません。

川崎より東京通勤者が圧倒的に多いこと、沿線需要の絶対数でも南武線より横須賀線の方が多いからです。

「東京通勤者のみなさん、新川崎のマンションですよ。品川・新橋・東京まで直通ですよ。是非ご検討ください」と売主はアピールしたいのです。

マンションの購入を検討するとき、買い手はどこで買うかを考えます。住み慣れた沿線、住み慣れた街が一番多く、次いで通勤に便利そうな街・駅などを描くはずです。

ゆえにマンション名は広告効果を狙って駅や街の名を冠するのが定石とされているのです。

それが、上述のようにどこか分からないネーミングにしてしまう。一体どういうことなのでしょうか?


●逆転の発想でネーミング

先に挙げた場所不明マンションのネーミングは、敢えてそうしているわけですが、集客に苦労する立地である場合が殆んどです。

聞きなれない駅やアドレス、イメージ的に使いたくない駅やアドレス、都心から遠く離れた駅、沿線人口の少ない支線の駅などが最寄りの物件なのです。無論、例外もありますが。

マンション探しに懸命な人は広告を見て、一瞬「どこだろう」と興味を持ち、次にその広告を凝視することでしょう。場所がどこかを知らせない広告は違反なのでどこかに必ず記載されていますが、そこに辿り着く前に目立つ写真や絵が興味を引きます。

そして、場所は全く考えもしなかった所だけど、価格の安さに惹かれて「見学に行ってみよう」となったり、間取りが面白い「資料を取り寄せてみよう」となったりします。こうして場所を隠すことで、立地に無関心だった購買層をキャッチすることに成功します。

ネーミングの妙と言えましょうか。

ところで、この得体のしれないネーミングで本来の需要、メーンの沿線需要と建設地周辺の需要はうまく確保できるのでしょうか? 心配は要らないのです。これら地縁と言われる需要層には、マンション名以外の素材を使って場所が特定できる広告を作成し、アピールするからです。

インターネットのポータルサイトなら、駅名や地域、沿線などで検索をかければネーミングがどうでもヒットする仕掛けになっているので、関心客を取り逃がすことはないはずです。こちらからも問題はないというわけです。

場所のイメージが良くない建設地の場合、例えば東京23区で最も人気のあるとされる港区ですら、麻布や青山、白金、六本木などと海岸〇丁目では大きな差があります。

そのような建設地の物件は、「ベイエリアも変貌しつつあるものの、昔のままのイメージを持っている人もあるはずだ。最寄り駅の田町を関するのでは平凡だし。国際的なイメージと物件のスケール感を出せないか?最近は外国人も買ってくれるから。それに日本人だって、グローバルなネーミングに好感を持つのでは?」このような検討を重ねて「GLOBAL FRONT TOWER」という名が誕生したのかもしれません。

これは筆者の単なる妄想なのですが、中らずといえども遠からずではないかとも思います。


●誇大広告の禁止に触れる懸念も

少し話は飛躍しますが、マンション・一戸建て販売には様々な法律の網がかかっています。

とりわけ、広告には厳しい規制があるのです。 法律では「宅地建物取引業法」、「景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)」が、法律ではないものの業界の自主基準である「不動産の表示に関する公正競争規約」もあります。

中心は「誇大広告の禁止」であり、購入者・消費者に誤認を与える恐れがある表現を厳しく取り締まっているのです。

駅から10分の物件、実はバスで10分のことだった、100坪の土地付き一戸建て、敷地の半分は傾斜(崖)地で使えない土地だった、新宿駅まで20分、でも駅までは徒歩20分、このようなウソが昔はたくさんあったようです。

それによる買い手の誤認とトラブルを防止するための法規制が古くから業界を拘束して来たのです。

お気付きの読者も多いと思いますが、マンションのモデルルーム分譲では、そのモデルルームを何か月間使用したかまで表示することを義務付けしています。数か月間モデルルームとして使用したので家具をサービスするのですと明示しなければならないというわけです。

これもご存知のことと思いますが、駅からの距離を何分と表示するかも80メートルを1分として換算することが決められています。しかも四捨五入ではないので、駅から20m、25秒で着く場合も0分は禁止されています。

ビッグターミナルからのアクセスする物件の場合、どこを起点とするかで時間距離は簡単に数分変わってしまいます。そこで、〇〇出口から〇分と表示することとなっています。

どの道を通るかでも時間が変わりますが、これは最短ルートを表示すればいいのです。注意しなければならないのは、小学校です。子供の脚で〇〇分というのはないからです。

小学校まで15分とあったら、子供の脚なら30分かかると思わなければなりません。

また、「地域最安値」や「絶対にお買い得」、「最高の商品」など、根拠のない断定的な表現も禁止されています。


マンション名の話に戻りましょう。最寄り駅がAなのに、遠い方のB駅を冠してもいいものでしょうか? 誤認させるではありませんか?そんな疑問をお持ちになったかもしれません。これは問題ないのです。

不動産公正競争規約では、ネーミングに関して次のようなことが定められています。

①公園、庭園、旧跡などの名称を使用する場合は、それらが当該施設から300メートルの範囲内にある場合に限定する。

②駅名を使用する場合は、施設の最寄駅の名称だけを使用できる。


物件までの距離がほぼ同じであるときは、どちらの駅名を用いてもいいことになっているのですが、明らかに遠い方の駅名を使ったら違反なのではないかと筆者も心情的には思うのです。

しかし、どうやらこれは許されているようです。

プラウドシティ新川崎のケースは、「当該物件の所在地において、慣例として用いられている地名又は歴史上の地名がある場合は、当該地名を用いることができる」とあるので、鹿島田駅が最寄りでも「新川崎エリア」とひとくくりで見られるエリアにあれば使ってもいいということなのでしょう。

不動産は広告だけでなく商品の説明においても、重要事項として明記された項目が多数あり、正確に説明をしなければいけないことになっています。 それを法律に明文化して取り締まって来たのです。

しかし、今でもしばしば誤解を招く実例があるようです。マンション業者の全てが法令順守の営業をしていると信じますが、販売の前線では法に触れないスレスレの所で誤認を与えそうな説明が日常茶飯事に行われているのも事実なのです。

買い手は自己防衛のための理論武装をすることが求められます。時代は変わりましたが、それだけに学ぶことも多いのが現実と言えましょう。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

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